ももんち|冬目景【漫画レビュー】

冬目景「ももんち」
あらすじ

自称芸術家である父に振り回されてきた岡本家。その末っ子・ももねは美術予備校に通う女の子。おっとりマイペースだけれども、優しい家族や友人たちに見守られながら、この春から一人暮らしを始めることに

 冬目景の「ももんち」を読んだ。

 美術系予備校に通う主人公の岡本桃寧、通称《もも》とその周りの恋愛模様を描いた作品だ。友達とのやりとりや優しい家族も描かれており、落ち着いた穏やかな空気感が流れる。
 《もも》の成長もひそかに片思いしていた予備校教師(現役芸大生)に彼女がいることが発覚したり、同じ美術予備校に通う友人のカップルが破局したり、ローテンションだが波のある人間模様が描かれる。
 浪人生の持つ煮詰まった空気を、冬目景の画が表現している。

《もも》の初心で純真なところも魅力的だ。遠い大学に通うことになった気になる人と、メル友に落ち着くラストシーンが素朴でいい。大学の講義の内容とか教え合ってるんですよ。可愛らしい。さわやかな読後感でした。

 

 

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